欧州エネルギー取引所(EEX)が運営する日本の電力先物市場は、3月に入っても過去に前例のないペースで取引が急増している。春先の不需要期入りにもかかわらず、4月から始まる新年度に向けた価格ヘッジ需要は拡大する一方となっている。リム集計によると、3月3~7日の約定数量は6,100GWh(61億kWh)を突破。2月24~28日の3,478.15GWh(34億7,815万kWh)からおよそ8割増となり、2週連続で週間ベースの過去最多を塗り替えた。
25年夏季(4~9月)と冬季(10~3月)のシーズン物を組み合わせ、年間ベースで電力価格を固定する取引が一段と膨らんだ。特に7日は一日の出来高が約2,800GWh(28億kWh)に達し、そのうち450GWh(4億5,000万kWh)強をシーズン物が占めた。また、ピークロード(平日8~20時)の四半期物では、200MWという異例の大ロットでの約定もみられた。

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