原油・コンデンセート=11月18~22日:イラン産の相場が小幅高
イラン産原油のアジアにおける商いでは、イラニアンライト原油(IL)とイラニアンヘビー原油(IH)に強まっていた供給余剰感が、わずかながら緩和された。イラン玉を取り扱うトレーダーが、取り引きに慎重な姿勢を取り始めた影響が出始めたからだ。欧州系企業は「米トランプ政権が1月以降、イランに対する経済制裁を強める公算が大きく、イラン産原油の供給が不安定になると見越したトレーダーが、イラン産の取り引きを控えている」と伝えた。ILとIHは、アジアでは主に中国企業がスポット購入しているが、多くが国営イラン石油(NIOC)ではなく、イラン玉を転売用に抱えるトレーダーが中国企業向けに販売している。独立系エネルギー企業の多くが製油所を操業する、中国山東省に12月に到着するILの成約水準は、11月中旬時点でICEブレント市況に対して3.00ドル前後のディスカウント、IHが同6.00ドル前後のディスカウントとなっており、9月の時点に比べいずれも2ドル前後上昇した。
【アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ】 ナイジェリアのダンゴーテ社が、米国産WTIミッドランド原油を対象とする1月着の追加の買い付け入札を開示した。応札の締め切りは21日、応札価格の有効期限は11月25日。同社は今回の入札で、100万~200万バレルのWTIミッドランド原油を手当てする予定。ダンゴーテ社は、前回の11月18日に締め切った入札で12月後半着のWTIミッドランド原油を対象とする入札で、同原油200万バレルを米シェブロンから手当てした。
【南方】 マレーシア国営ペトロナスが19日、入札を通じて1月積みラブアン原油を販売した。落札者は豪アンポール。落札価格はDTDブレントに対して7.00ドル強のプレミアムとなった。「1月末積みのカーゴのため、通常のカーゴに比べて約1.00ドル高い水準で落札された」(シンガポールのトレーダー)。この入札の対象は1月末~2月初め積みラブアン原油1カーゴだった。
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