LPG=11月18~22日:CP予想上のP/B格差広がる
CFR極東:
先週の極東着市場は買い気の堅調さから強含み。Rim Asia Indexは11月21日時点で、プロパンが631.25ドルと11月15日比13.25ドル高、ブタンが626.25ドルと同8.25ドル高。12月CP予想上のプロパンとブタンの格差が前月CPの5ドルから10ドルに広がるとの見通しを受け、ブタンの上げ幅は削られた。12月後半着の商談では、トレーダー勢や日本のプレーヤーによるスポット需要が見られた。日本元売り1社はプロパン4万6,000トンを12月極東着市況対比5.5ドルのディスカウント(21日時点で620.5ドルもしくは12月CP対比9.5ドルのディスカウントに相当)で調達したとみられる。しかしながら、このタイミングでは中国トレーダーや韓国輸入1社、欧トレーダーにプロパン単体の販売余地があると伝えられ、潜在的な売り手の多さが相場の上値を抑えている。
FOB中東:
12月CPはプロパンが634ドル前後、ブタンが624ドル前後で予想されている。12月積みでは、カタールエナジーが20日応札の締め切りで実施した入札を通じ、12月19~22日積みプロパン/ブタン各2万2,000トンを販売した。落札価格は12月CP対比フラットもしくは1ドルのプレミアムだったもよう。一方、サウジアラムコが12月積みのアクセプタンスを通達し、一部のプレーヤーに対してプロパン/ブタン各2万2,000トンからプロパン1万1,000トン/ブタン3万3,000トンへのプロパン/ブタンの比率変更を要請していた。アラムコはプロパン在庫がタイトとの見方がある。
日本国内:
11月渡しの陸上スポット相場は、プロパン、ブタンともに横ばいで推移した。12月の元売り仕切り価格が大幅に切り上がるとの見方が強かった。先高観測から仮需のオーダーを入れる需要家が散見された。もっとも、こうした買いにもかかわらず、需給に締まりがなかった。平年と比べ気温が高い日が多く、プロパンを中心に出荷が振るわず。在庫が積み上がった元売りの売り気が強く、スポット供給が続いた。
海上市場では、東海エリアの都市ガス会社が実施していた2025年の増熱用プロパン買い付け入札の結果が出た。最低2万6,000トンが対象。複数の市場関係者によると、元売り含む3社程度が落札した。