インドネシアは2025年1月1日から、陸上輸送燃料としてバイオディーゼル「B40」の使用を義務化する方針だ。同国エネルギー鉱物資源省(MEMR)の高官が8月に公表した。インドネシアでは現在、ディーゼル油(65%)に、パーム油を原料に製造したバイオ燃料(35%)を混合した「B35」が普及している。この混合比率を40%に引き上げる。
一方、10月20日の就任式を控える次期大統領のプラボウォ氏は、25年の早い時期に「B50」(バイオ燃料の混合比50%)の導入を目標にしたいと公言している。これについてインドネシアのパーム油業界の関係者などは、混合するバイオ燃料の生産体制が整っていないことや走行試験が十分でないことから、同年の「B50」導入は現実的でないと見ている。
同国政府がバイオディーゼルの普及を進める大きな理由の1つは、輸入依存が高い石油燃料から国産燃料資源への活用を拡大することで国家財政を改善することにある。
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