中国=ベンゼン市場動向
中国でベンゼンに対する買い気が乏しくなっている。誘導品市場でこのところ輸入品の到着が集中し、消化が鈍いなかでスチレンモノマー(SM)の在庫が積み上がりつつある。このため今週に入り、港のベンゼン在庫も増えており、供給に潤沢感が出ている。先週までは、原油市況が堅調に推移し、複数の商品先物相場が上昇したことから、ベンゼンの対する買い気も強まっていた。
先行きについては、米国大統領戦後の経済情勢の変化に注目が集まっている。また、誘導品設備の稼働状況にも影響されると見られる。
誘導品の設備関連では、10月に完成した盛虹石化のSM設備は、足元で順調に稼働しているもよう。ただし、10月まで複数のSM装置が減産していたほか、11月以降に3基が定修入りを予定している。これらを背景に11月のSM生産量は10月より減少すると見られている。
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