インドネシア・エネルギー・鉱物資源(ESDM)省のバーリル・ラハダリア大臣はこのほど、バイオディーゼル「B50」の技術実験を開始したと述べた。約6カ月の予定で、陸上と海上の輸送用燃料分野だけでなく、農業など複数の分野で技術的な考査を実施するという。ディーゼル油(50%)に、パーム油を原料に製造したバイオ燃料(50%)を混合する「B50」は、政府が2026年からの導入を計画している。インドネシアでは「B35」がすでに普及しており、「B40」の市場導入を3月に予定している。
同国のバイオディーゼル生産は2024年が1,315万klと、当初目標の1,130万klを上回ったと伝えられている。政府の2025年目標は1,562万klとなっている。二酸化炭素削減の環境対策だけでなく、国産バイオディーゼルの市場シェアを増やすことにより軽油の輸入を減らし、貿易収支を改善することも政府が積極的にバイオディーゼル普及を進める背景だ。ラハダリア大臣は、「B50」が普及すれば軽油を輸入する必要がなくなるとしている。
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