11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(12月限)は前日終値と比べ22セント高の68.83ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(12月限)は同24セント高の72.79ドル/バレルと、いずれも続伸している。

　31日アジア時間午前の原油相場は一段高。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは、「前日に原油相場が反発した流れを引き継いでいる｣と伝えた。前日の欧米市場では、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する｢OPECプラス｣が原油の増産を1カ月以上先送りにする可能性が浮上。さらに米エネルギー情報局(EIA)が30日に公表した週報で、原油とガソリンの在庫量が事前予想に反して減少した。このため、従来の想定ほど世界の原油需給が緩まないとの見方が浮上していた。

　ただ同氏は、｢市場には不透明な要因も散見されており、しばらくは様子見機運も強い｣と指摘している。イスラエルとレバノンの親イラン組織ヒズボラの停戦交渉が難航する一方、11月5日に行われる米大統領選の行方も不透明感が強い。11月4～8日に行われる中国の全国人民代表大会で具体的な経済対策が打ち出されるか懐疑的な見方もあり、原油相場への影響が見通しづらくなっている。

　日経平均株価は前日比187円70銭安の3万9,089円69銭で推移している。ドル円相場は1ドル=153.49円と、前日17時時点(153.33円)と比べドル高・円安方向に振れている。

◎リムエネルギー総合指数22種(レックス22、2010年平均＝100)：166.48 (↑1.24）