1日 原油は急伸、イランが対イスラエル報復準備との報道で
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(12月限)は前日終値と比べ1ドル20セント高の70.46ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(1月限)は同1ドル17セント高の73.98ドル/バレルと、いずれも急伸している。 1日アジア時間午前の原油相場は、地政学リスクの高まりを背景に上げ幅を拡大している。イランがイスラエルへの報復攻撃を準備中と伝わった。イランは米国大統領選挙の前、11月5日までの数日以内にイラク領内から攻撃を仕掛けるおそれがあるという。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの芥田知至主任研究員(=写真)は、「再び中東情勢の悪化が懸念されていることから、原油の買いが進んでいる」と述べた。また、英メディアは30日、石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」が、12月に開始予定の増産を先送りにする可能性があると報じたが、「現時点ではイランによる対イスラエル報復報道のほうが強材料視されている」(同)。なお、今後の相場動向に関しては「レンジ内の動きとなりそうだが、その中で大きく乱高下するとみられる」と芥田氏は指摘した。1日夜には10月の米雇用統計の発表されるほか、来週5日は米大統領選が控えているなか、イランによる対イスラエル報復攻撃が警戒されている。
日経平均株価は前日比863円39銭安の3万8,217円86銭で推移している。ドル円相場は1ドル=152.19円と、前日の17時時点(152.25円)と比べドル安・円高方向に振れている。
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