20日 原油はまちまち、強弱材料が混在
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(12月限)は前日終値と比べ14セント高の69.53ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(1月限)は同6セント安の73.25ドル/バレルとなり、まちまち。 20日にWTI原油12月限の納会を迎えるなか、これまで売りドライブがかかり下げ基調だったため、エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストは「一部のトレーダーによる買戻しが入りやすい状況」と指摘。ロシアとウクライナの情勢緊迫化が買戻し材料との見方を示した。
一方、米国時間19日に発表された米石油協会(API)の週間統計によると、原油在庫は約480万バレル減少した。野神氏によると、市場の事前予想は約10万バレルの増加ないし9万バレル程度の減少だった。ガソリン在庫は2週続けて減少したものの、原油在庫の大幅増加が材料としてやや上回り、原油相場の上値を抑えているという。野神氏は20日に米エネルギー情報局(EIA)が統計を出すことを念頭に、「APIとEIAで統計の数字にずれが生じるときがあるため、様子見の雰囲気もある」と付け加えた。
19日の米株式の下落を受け、20日午前のアジアの株式相場も軟調とあり、原油に下方圧力を加えている。
日経平均株価は前日比150円71銭安の3万8,263円72銭で推移している。ドル円相場は1ドル=154.85円と、同17時時点(154.54円)と比べドル高・円安方向に振れている。
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