27日 原油は下落、コロンビアへ関税措置を受け
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(3月限)は先週末終値と比べ92セント安の73.74ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(3月限)は同95セント安の77.55ドル/バレルと、いずれも下落。 27日アジア時間午前の原油相場は下落。24日の原油相場では値ごろ感から買い戻しもあり、下げ止まりも見られたものの、週明けは下げ相場で始まった。エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の野神隆之首席エコノミストによると、市場にはまだ下げ材料が多く残るという。 26日、米トランプ政権は、不法移民の強制送還拒否に対する報復措置としてコロンビアへ関税25%を課したと表明した。これを受け、にわかに中国やカナダなど、かねてより名前の挙がっていた諸外国に対する高関税の可能性と、それに対する報復措置の応酬により「貿易戦争への発展懸念が広がった」(野神氏)。これは同時に世界経済の停滞と原油需給の緩みを意識させ、相場に下げ圧力を加えたという。 今後の動きとして、野神氏は2月3日に予定されている第53回共同閣僚監視委員会(JMMC)の会議内容へ注目が集まるという。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」に対しトランプ大統領は原油価格引き下げを要求しているものの、価格に対して今のところ目立った反応はない。このため同会議では、今後の生産目標を含め、なんらかの反応が待たれている。 日経平均株価は先週末比201円67銭安の3万9,730円31銭で推移している。ドル円相場は1ドル=155.51円と、先週末の17時時点(155.38円)と比べ、ドル高・円安方向に振れている。
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