28日 原油は小反発、自律反発狙いの買いで
11時15分現在、ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のWTI原油相場(3月限)は前日終値と比べ2セント高の73.19ドル/バレル、インターコンチネンタル取引所(ICE)の北海ブレント原油相場(3月限)は同6セント高の77.14ドル/バレルと、いずれもわずかながら反発している。 28日アジア時間午前の原油相場は小幅反発した。中心限月の相場は、10日前と比べて5ドル程度安い水準にあるため、「自律反発狙いの買いが見られる」とニッセイ基礎研究所の上野剛志上席エコノミストは指摘。前日の米株式市場では、中国の新興企業ディープシーク(DeepSeek)が開発した人工知能(AI)モデルの影響により、ハイテク株を中心に売りが入っていた。ただ、現在はハイテク株の比率が高いナスダック(NASDAQ)に買い戻しが入っているという。原油と同じリスク資産である米国株の買いにより原油相場は支えられている。しかし、同時に米ドルも買われているため、ドル建ての原油先物には割高感も強く、「相場の上値は重いままだ」と同氏は付け加えた。このほかには、米連邦公開市場委員会(FOMC)がアジア時間29日から開催予定。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が今後の利下げに対し、前向きな発言をするかどうかに焦点が集まる。 日経平均株価は前日比304円67銭安の3万9,261円13銭で推移している。ドル円相場は1ドル=155.58円と、前日の17時時点(155.88円)と比べドル安・円高方向に振れている。
|