LPG=9月16~20日:プロパン/ブタン同率玉の需給にタイト感
CFR極東:
先週の極東着市場は、10月後半着の供給増を受け軟化した。Rim Asia Indexは9月19日時点で、プロパン、ブタンとも646.50ドルと9月13日比0.50ドル安となった。10月後半着プロパン単体の売り手がスポット市場に漸増し、19日にはトレーダー間でプロパン2万3,000トンが10月極東着市況対比3~3.5ドルのプレミアム(19日時点で645~645.5ドルもしくは10月CP対比34~34.5ドルのプレミアムに相当)で成約になった。一方、プロパン/ブタン同率玉の商談では、需給に引き締まり感があるようだ。インドネシアのプルタミナが入札を通じ、10月5~25日着プロパン/ブタン各1万1,000トンを10月CP対比60ドル台後半のプレミアムで買い付けたと伝えられた。この成約価格は、FOB中東ベースで10月CP対比30ドル台のプレミアムに相当するとみられている。
FOB中東:
10月CP予想はプロパン、ブタンいずれも610ドル前後で伝えられた。10月積みでは、サウジアラムコがアクセプタンスを通達したもよう。アラムコは一部のターム顧客に対して、プロパン/ブタン各2万2,000トンをプロパン1万1,000トン/ブタン3万3,000トンへの変更を要請していたという。このため、アラムコはプロパン在庫が低いとの見方が寄せられている。一方、ヒンダスタン石油(HPCL)が現地時間19日11時応札の締め切り、20日19時応札の有効期限でFOB中東ベースの買い付け入札を実施していた。現時点で結果は明らかになっていない。対象は10~12月中東積みのプロパン/ブタン各2万2,500トンの各月1カーゴだった。
日本国内:
9月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが92,600~93,000円、ブタンが94,700~95,300円といずれも前週から変わらない。実需が鈍く、スポット商談の進展も低調だ。9月の民生用プロパン出荷が前年同月の水準を下回るディーラーが多いとみられている。来週には気温低下が予想されているものの、水温に反映されるには時間を要するため、需要が上向くのは10月入り後になりそうだ。さらに、元売り各社のプロパンの10月仕切り価格が前月比で下落するとみられ、先安観からプロパンの仮需発生は見込まれていない。