LPG=10月21~25日:11月後半着の需給が緩和
CFR極東:
先週の極東着市場は需給の緩みを受け軟化した。Rim Asia Indexは10月24日時点で、プロパンが659.50ドル、ブタンが664.50ドルといずれも18日比4.00ドル安となった。11月後半着の商談では、中国向けの需要が弱い一方、プロパン単体を抱える売り手が市場に漸増した。台湾輸入1社が運営するプロパン脱水素(PDH)プラント向けには、11月後半着プロパン4万6,000トンが11月極東着市況対比1桁台前半のプレミアムで成約されたと伝えられている。この成約後も、英メジャー1社や欧トレーダー1社が同荷姿の販売意欲を示しており、需給緩和感が強まった。
FOB中東:
11月CPはプロパン625ドル前後、ブタン620ドル前後で予想されている。11月積みでは、大半のk買い手はすでに需要を満たしており、買い戻し需要を抱えたトレーダー勢も供給を確保したもよう。2025年のターム供給契約においては、東南アジアおよびベトナムの一部の輸入業者によるターム玉の引き取り量が減少する見込みだ。このため、スポット市場でプロパン/ブタン各2万2,000トンの購入数量を増やす向きもいるという。
日本国内:
10月の京浜の陸上スポット相場は、プロパンが89,800~90,300円、ブタンが95,800~96,300円と前週並みで推移した。元売り各社の11月の仕切り価格が10月対比で大幅に切り上がるとの見方から先高観が出ている。しかしながら、市況の上値は重たかった。例年と比べ気温が高く、民生用プロパンや工業用ブタンの出荷が振るわなかったことが背景にある。一方、東海エリアでは、都市ガス子会社が2025年納めのプロパンの買い付け入札を実施中。11月中旬に結果が出る見込みだ。