原油・コンデンセート=10月21~25日: オマーン、25年の契約量を前年並み維持へ
オマーンエネルギー鉱物省(MOEM)が進める2025年のオマーン原油の長期契約の交渉が佳境を迎えた。インドの需要家を含む長期契約者は10月上旬、2025年にMOEMから引き取る数量やタイミング、また購入価格に関する希望水準を提示しており、このほどMOEMが契約各社へカウンターを提示した。トレーダーは「MOEMは、2025年の供給量と契約価格に関して、2024年とおおむね同水準に据え置く意向」と伝えている。 2024年のオマ-ン原油の長期契約は、オマーン国内で新設のドゥクム製油所(日量23万バレル)でオマーン原油の精製量を増やす必要があったことから、MOEMが一部の長期契約者向けの供給を減らして同製油所向けの供給を確保していた。MOEMとの関係が深い精製会社を中心とした長期契約者に対しては、契約量を前年から維持する一方、トレーダーや転売目的でオマーン原油を購入している一部の契約者に対する契約数量を、2023年の契約量に比べ20~30%削減していた。また契約価格もこれらのトレーダーなど向けは、OSP指標に対して小幅なプレミアムとなっていた。
【アフリカ/欧州/ロシア/アメリカ】 リビアの原油生産は日量130万バレル近辺に回復した。同国の中央銀行の人事をめぐり、東部と西部のリビア政府が対立し、リビア産原油の輸出が8月末から停止していた。中央銀行の人事などの問題が解決し、10月上旬にはすべての油田の生産が再開し、生産は順調に回復。足元では生産が停止された以前の水準に戻っている。このため、リビア産のエスシダー原油などの価格がこのところ大きく下落している。
【南方】 ベトナム国営PVオイルが実施したタンロン原油の販売入札は、タイのバンチャックが落札した。落札価格はDTDブレントに対して2ドル台のプレミアムだった。ベトナム時間15日9時応札の締め切り、同22日18時応札の有効期限で実施された同入札の対象は、12月4~10日積みの1カーゴ25万バレル。
|
|