LPG=12月9~13日:プロパン/ブタン同率玉が販売可能
CFR極東:
先週の極東着市場は買い気の回復を受け強含み。Rim Asia Indexは12月12日時点で、プロパンが607.75 ドルと、ブタンが617.75ドルとそれぞれ12月6日比3.50ドル高。買い戻し需要を抱えるトレーダー勢がスポット市場で表面化し、日本のプレーヤーも買い気を示した。日本の商社1社は1月後半着プロパン4万6,000トンを調達したもよう。トレーダー間では、プロパン2万3,000トンが1月極東着市況対比1ドルのディスカウント(12日時点で615ドルもしくは1月CP対比15ドルのディスカウントに相当)で成約に至った。しかしながら、中国向けの需要は低調だ。華南のプロパン脱水素(PDH)プラントを運営する1社は1月着の買い付け入札を実施したが、プロパンの調達数量は1万1,000トンにとどまった。
FOB中東:
1月CPはプロパンが628ドル前後、ブタンが623ドル前後で予想されている。1月積みでは、プロパン/ブタン各2万2,000トンを販売可能な売り手が多そうだ。CPに割高感があるなか、中東からターム玉を引き取る極東輸入業者勢はFOBベースでのカーゴの転売に関心があるという。一方、インドからのスポット需要は見えておらず、買い気は弱い様子。相場の基調が弱いなか、プロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は1月CP対比20ドル前後のディスカウントで伝えられた。2月積みでは、すでに買い手と売り手がともに浮上している様子。ただ、1月積みと同様にターム玉を引き取るプレーヤーがカーゴの転売に動き、今後は売り手の数が増える可能性があるという。
日本国内:
12月渡し京浜の陸上市況はプロパンが99,300~99,800円と前週比200円、ブタンは102,700~103,300と同500円それぞれ下落した。プロパン、ブタンともに販売不振から在庫が高く売りが先行した。12月1週目の気温が平年より高かったことなどが響いた。また、1月の元売りの仕切りが12月対比で下落するとの見方も売りを後押しした一方、需要家の買い気を削いだ。ただ、2週目に入り寒さが厳しくなったことから出荷が伸び始めている。同週末には相場に下げ止まり感が出た。海上市場では、大手製鉄会社が20~24日納めの大分工場向けブタン2隻分の買い付け入札を実施した。13日に応札が締め切られたとみられるが、落札業者や価格などは判然としなかった。