LPG=12月16~20日:極東着は下落、供給潤沢感で
CFR極東:
先週の極東着市場は供給増を受け弱含み。Rim Asia Indexは12月19日時点で、プロパンが603.00 ドルと、ブタンが593.00ドルとそれぞれ12月13日比8.75ドル安。1月後半着の売り手が多く、プロパン2万3,000トンの売唱えは1月極東着市況対比3.55ドルのディスカウント(19日時点で601.45ドルもしくは1月CP対比24.55ドルのディスカウントに相当)まで落ちたが、買い手はつかなかった。一方、韓国の石化1社や欧石化1社が原料用のブタン単体の調達に動いた。ナフサとLPGの価格差は以前より開いているものの、まだその価格差は十分ではなく、石化向けの買い意欲が高まるとは限らないとの指摘もある。
FOB中東:
1月CP予想はプロパンが622ドル前後、ブタンが617ドル前後で予想されている。1月積みでは、スポット市場の売りものが消化されつつあり、商談の進展は鈍くなっている。一方、カタールエナジー(QE)は入札を通じて、1月29~30日積みプロパン/ブタン各2万2,500トンを韓国輸入1社に1月極東着市況対比10ドル台のディスカウントで販売したと伝えられていた。一方、落札価格が1月CP対比35~45ドルのディスカウントもしくは2月CP対比20ドル台半ばのディスカウントだったとの情報も聞かれている。2月積みでは、買い気の弱さからプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は2月CP対比20ドル台のディスカウントに下落しているという。
日本国内:
12月渡し京浜の陸上市況はプロパンが99,000~99,800円と前週比150円、ブタンは102,500~103,100と同200円それぞれ下落した。販売意欲が旺盛な元売りが散見され、売り圧力がかかった。運転手不足に伴うローリートラックの確保が困難で、とりわけ蔵取りでの買い気が弱かったことも影響したもよう。海上市場では、大手製鉄会社が大分工場向け20~24日納めのブタン2隻分の買い付け入札を締め切った。落札価格は基地出しベース100円前後に相当する水準で、スポット市況対比で大幅に割安だったと伝えられた。出光興産の北海道製油所では17日に重質軽油水素化分解装置が発火し、同装置の稼働が停止した。再開のめどは立っていない。海陸ともに17日の入出荷が緊急停止したが、同日中に再開した。