LPG=1月20~24日:プロパン供給余剰で極東着が軟化
CFR極東:
先週の極東着市場は供給増加から軟化した。Rim Asia Indexは1月23日時点で、プロパンが630.00ドル、ブタンが620.00ドルといずれも1月17日比10.75ドル安。2月後半着プロパン単体を抱える売り手がスポット販売を急ぎ、売り意欲の強さから相場が押し下げられた。プロパン2万3,000トンは先週、計7カーゴ前後が成約になったと伝えられた。24日には同荷姿の取引価格が2月極東2月極東着市況対比フラット前後(同日時点で627ドルあるいは2月CP対比6ドルのディスカウントに相当)まで落ちた。一方、ブタンの買い気は回復傾向にあるもよう。インドネシア、ベトナム、韓国のプレーヤーが相次ぎ3月着ブタン付きカーゴの買い付けに動いた。
FOB中東:
2月CP予想はプロパンが634ドル前後、ブタンが624ドル前後とみられている。2月積みでは、ファームな商談は伝えられず、市場は静かになっている様子。3月積みでは、スポット供給に潤沢感が生じている。多くの売り手がプロパン/ブタン各2万2,000トンを抱えているもよう。一方、買い手は殆ど見えていないようだ。さらに、東南アジアからの需要は強まらないとの見方が聞かれた。このなか、3月積みプロパン/ブタン各2万2,000トンの商談水準は3月CP対比20ドル前後のディスカウントで伝えられている。
日本国内:
1月渡し京浜の陸上市況はプロパンが99,500~100,100円と先週から100円下落した一方、ブタンは104,800~105,300円と変わらなかった。プロパンは気温上昇を受け実需が後退、前週と比べ出荷が落ち込んだとする元売りが散見された。2月の市況上昇を見越した仮需の発生を伝える声もあったが、一部の需要家はタンク在庫が高く調達余地がなかったようだ。
東海エリアでタンクを有する大手卸業者1社は買い付け入札を通じて、陸上渡しのプロパン、ブタンを購入したもよう。元売りのみならず、卸業者も納入に関わったとみられる。一方、内航船の確保が困難だったため、海上渡しの調達は断念したという。
海上玉の商談では、大手製鉄会社1社は23日大分工場納めのブタンを購入したようだ。一部元売りが、相場を大きく下回る届けベース100,000円を割り込む価格で落札したとの情報が伝わった。