LPG=2月3~7日:旧正月休暇明けの需要振るわず
CFR極東:
先週の極東着市場は需給緩和を受け下落した。Rim Asia Indexは2月6日時点で、プロパンが626.50 ドル、ブタンが616.50 ルといずれも1月31日比4.25ドル安。米ガルフでは濃霧の発生で港の一時閉鎖が相次いだ。このため、積み日を確定できず、販売打診を控える売り手が多かった。しかしながら、旧正月休暇明けの中国プレーヤーによるスポット需要が予想を下回り、結果的に売り手がスポット商談入りを急ぐ展開となったもよう。中国政府が米国の対中追加関税発動への対抗措置として米国からの一部輸入品に追加関税を課すことを発表したものの、LPGへの追加関税の賦課を見送った。これにより、3月の中国向けの需要動向に変化はないとの観測が広がったことも弱材料視された。
FOB中東:
3月CP予想はプロパンが628ドル前後、ブタンが618ドル前後。3月積みでは、プロパン/ブタン各2万2,000トンが3月CP対比22~23ドルのディスカウントで成約されたもよう。これが現在の商談水準とみられている。クウェート石油公社(KPC)が6日応札の締め切り、同日応札の有効期限で実施していた販売入札はキャンセルされたようだ。一方、タイ輸入1社が同入札を落札したとも聞かれており、情報は錯綜している。対象は2月28日~3月1日積みプロパン3万3,000トン/ブタン1万1,000トンだった。
日本国内:
2月渡しは、陸上京浜のプロパン相場が104,800~105,400円まで下落した。2月商談の本格化とともに売り込みが加速、節目の105,000円を割り込む玉が流通した。週前半から深刻化した降雪の影響で道路が通行止めとなったほか、運転手不足に伴う配送ネックも根強く、陸上輸送に支障が出た。これにより陸上届け配送出荷が抑制された。玉捌けの悪さからタンクの在庫が重たくなった元売りが処分売りを強めた。3月末に決算を迎えるため在庫消化を急ぐ元売り2社のみならず、別の元売り2社もスポットでの販売意欲を示し、販売競争が過熱した。
海上市場では、強い北西風が日本列島に吹き付けたことで海が時化、日本海側を中心に荷役が困難となった。退避を強いられる船が続出し、全国的な海上配送の遅延につながった。こうしたこともあり、スポット商談は低調だった。