LPG=3月3~7日:国内プロパン市況は軟調
CFR極東:
先週の極東着市場は原油安や売り気の強さを受けて軟化した。Rim Asia Indexは3月6日時点で、プロパンが597.75 ドル、ブタンが587.75 ドルといずれも2月28日比7.50ドル安。トレーダー勢による買い戻し需要や、一部の中国のプロパン脱水素(PDH)プラント操業プレーヤーによるスポット需要が見えていたものの、売り手の多さが弱材料視された。一方、中国財政部が4日に米国産の農産物に対して10%または15%の関税を課すことを発表したものの、米国産LPGカーゴへの追加関税は見送られた。
FOB中東:
4月CPはプロパンが585ドル前後、ブタンが575ドル前後で予想されている。4月積みでは、積極的な買い手が少ない様子。4月積みカーゴが4月CP対比17ドルのディスカウントで成約されており、これが商談水準とみられている。商談は4月CP対比10ドル台後半のディスカウントでも可能との見方も聞かれた。4月積みの需給は3月積みほど緩くはならないと、一部の市場関係者はみている。そのため、4月積みの商談におけるCP対比のディスカウントは、3月積みに比べて大きくない、との指摘が聞かれた。
日本国内:
3月渡しの陸上京浜のプロパンは99,400~99,900円と、前週から3,950円急落した。元売り間の販売競争が激化し、相場が強く圧迫された。背景には、元売りの4月の仕切り価格が前月対比で大幅に切り下がるとの見方がある。また、海外市況がバックワーデーション(逆ざや)となっているため、在庫の入れ替えも積極的に行われた。3月に決算を控えた元売りを中心に在庫の処分売りが加速した。3月に入り徐々に需要期の終わりが意識されたことも売りを後押しした面がありそうだ。