国内石油製品=3月3~7日:陸上ガソリン、支援材料に乏しく上値重い
3月相場に移行した陸上ガソリンは、支援材料に乏しく上値が重かった。戻り寒波による積雪や降雨なども響き、小売販売は鈍化気味。全国に販路を持つ広域系ディーラーは、寒波で卸および小売販売が落ち込んだ分を都市部に振り替えて数量販売に動くところもあった。
また、原油の軟化や円高を織り込み、補助金の減額を見越す卸業者は足元で手持ち玉の整理売りを強めたことも弱材料視された。海外市場ではトランプ大統領の関税政策が景気の悪化、ひいては原油需要の減退を連想させているようだ。週間で千葉は0.85円安の137.9円、堺は1.05円安の137.85円。第2週の系列向け仕切り価格は実質0.1円引き上げられたものの、市場関係者の多くは第3週以降を先取りしている。
原油安や円高を織り込み、補助金の支給額は5カ月半ぶりに10円を割り込んだ。市場関係者間では4月以降の補助金打ち切りや継続など、見方が割れているものの、昨年12月と年明け1月に計10円の減額を実施後、政府や経産省から追加の出口戦略はアナウンスされていない。25年度予算の最終成立後に何らかの動きがあるか注目したい。
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