第145回 ~都市ガスとLPガスの違いは ~の巻(2020年4月22日)
うさりん、最近外に遊びにいけないし、今日は家でガスについて勉強しようか。
いいね〜確かうちは都市ガスだけど、戸建てとか、地方ではまだプロパンガス(LPガス)を使っているところが多いと聞くけどね。
そうだね。私たちが普段の生活で使っているのが都市ガスとLPガスの2種類があるんだ。その違いについて、掘り下げてみよう。
じゃ、まず原料からみてみよう。
いいわ。都市ガスはメタンが主成分の天然ガスを主な原料にしている。これに対してLPガスはプロパンやブタンが主成分だね。
きっとエネルギー資源が乏しい我が国はガスも輸入に頼っているよね?
その通り。都市ガスもLPガスも大半を海外からの輸入に頼っているけど、輸入国に違いがあるのよ。2017年度の日本ガス協会のデータをみると、都市ガスの原料となる液化天然ガスの主な輸入国は、オーストラリア、マレーシア、カタールで、こうした国からの輸入が全体の6割以上を占めているんだ。
LPガスの輸入は確か、米国産のシェール随伴LPガスの輸入が増えているよね?新聞で読んだことあるよ。
その通りだわ。以前はカタール、アラブ首長国連邦(UAE)、クウェート、サウジアラビアなどの中東が8割を占めていたけど、2017年には4割を切っていて、代わりに米国が最大の輸入国になっているんだわ。
すごい!米国が中東を抜いたのね。あと、天然ガスとLPガスにはどんな違いがあるの?
供給方法にも違いあるわよ。
確かLPガスは液化したガスをボンベなどに充てんして各家庭に運んでいるんだよね?都市ガスはガス管かしら?
そうだね。都市ガスは、水道と同じように道路の下のガス道管を通じて各家庭に供給されるんだ。そのほか発熱量の違いもあるのよ。
発電量は重さに関係あるのかな?確か都市ガスは空気より軽くて、LPガスは空気より重いという特徴があるよね。
重さが異なるため、都市ガスのガス探知器は高い位置に、プロパンガスのガス探知器は低い位置に設置されているんだ。熱量に関しては主成分が関連しているんだ。
LPガスの主成分のプロパンとブタンは確か熱量が高いよね?
プロパンガスの熱量は24,000Kcal/㎥と、大手都市ガスの熱量の11,000Kcal/㎥に比べて約2倍以上あるんだ。原料も違って、熱量が違うから同じガス器具は使えないからね。
なるほど。とういうことは料金も違うってことだね?
都市ガスは2017年4月に小売全面自由化が始まる前までは、「規制料金」だったけど、今は自由に料金を設定することができるんだ。ただ、LPガスは昔から変わらず自由料金なんだわ。
なるほど。今日も勉強になったよ。明日は何について勉強しようかしら〜楽しみだね。
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(文:林 )
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