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  • 第262回 ~バイオ燃料が温室効果ガスの削減に有効?~の巻
    (11/27 12:00)

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    第181回 ~そんなものからエタノールが?! ~の巻(2021年9月22日)

    昨晩の「中秋の名月」は実に綺麗だったね!思わず、日本酒を開けて、文字通り酔いしれたよ。月見酒ってやつだ。

    確かに見事だったわね、私もうっとりしたわ!それにしても日本酒を嗜むのね、知らなかったわ。

    この間、酒蔵を見学させてもらった時に頂いたものなんだ。お酒造りってすごく面白いんだよ。お米に含まれる糖を、酵母と呼ばれる微生物で分解してアルコールにして作るんだ。

    バイオエタノールみたいね!

    バイオエタノール?なんだい、それは?

    生物資源(バイオマス)から作ったエタノールで、アルコールの一種よ。トウモロコシやサトウキビなどから糖を取り出して、酵母で発酵させてエタノールを作るのよ。

    へぇ~、本当に日本酒を作るみたいだね!でもバイオエタノールは一体何に使われるの?

    自動車や飛行機などのエンジンを回すための燃料として主に使われているよ。バイオエタノールの原料になるバイオマス資源は成長の過程で二酸化炭素(CO2)を吸収するから、それからできた燃料はカーボンニュートラルなエネルギーとして注目されているのよ。

    脱炭素社会の実現に役立つというわけだね! でも、問題はないのかな。

    食糧との競合が問題視されているわ。現在、バイオエタノールの多くはトウモロコシなどの食糧から作られているの。エネルギー用の需要が高まることで、食糧の価格が上がってしまうのよ。

    私たちが普段食べているものの価格が上がってしまったら生活が苦しくなってしまうね。

    そうなの。だから最近では廃木材や古紙など食糧と競合しないバイオマス資源からバイオエタノールを作ることも盛んに行われているよ。

    廃木材?古紙?そんなものからも作れるのか!

    木材や紙などに含まれる植物繊維はセルロースと呼ばれるブドウ糖の塊が主な成分なの。この糖を分解してエタノールを作ることができるのよ。次世代バイオエタノールとして、実際に商業化もされているよ。

    すごいな、そんなこともできるのか!

    だけど、セルロースに含まれる糖はアルコールに分解することがすごく難しいので、トウモロコシなどと比べて収率が低いという課題を抱えているみたい。

    なるほどね。感覚的にも木からエタノールを取り出すのってすごく難しそう。

    そうね。 そのほかにも最近では、ミドリムシなどの微細藻類からエタノールを作る研究開発も盛んに行われている。第3世代のバイオエタノールとして期待を集めているのよ。

    色んなものからエネルギーは生み出されるんだね。世界の脱炭素化の流れのなかで、今後も色んなものからエネルギーを生み出す技術が出てきそうだね。とても勉強になったよ、かめりん、ありがとう!

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    (文:須藤 )
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