第185回 ~石炭価格高騰と投資のヒミツ~の巻(2021年11月17日)
かめりん、COP26が終わったね。
COP26、つまりグラスゴーで11月13日まで行われていた、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議のことね。
すごい説明的な言葉だね。
大事なことよ。で、うさりんはCOP26で気になることがあったの?
うん。COP26は欧州の国々を中心に、脱石炭への姿勢が印象的だったよね。
そうね。実際に石炭火力発電からの撤退を打ち出している国は増えているしね。
でも、石炭価格は今年急騰しているよね。COP26では石炭需要を減らそうって流れだったのに、どうして価格が上がっているんだろう?
原因は供給不足と需要回復の両面にあるみたいだね。
供給でいえば、石炭の産出国は中国やオーストラリア、インドネシアが代表的だよね。
なかでも中国は環境規制を強化し、石炭生産を大幅に削減しているんだ。
なるほど!
さらに、炭鉱など生産施設への設備投資が少なくなってしまったことも、供給不足を引き起こしているみたい。
カーボンニュートラルへの取り組みを標榜する企業や、規制を強める国にとって、CO2排出量が多い石炭の生産設備への投資はやりにくいよね。
そういう面はあるでしょうね。投資不足で設備の新規導入やメンテナンスが不十分になってしまい、生産減少という事態になっているそうよ。
なるほど。でもインドや中国がCOP26で声を上げたように、まだ途上国では石炭の需要はあるんだよね。
その通り。特にそのインドや中国は、石炭火力発電が国内の電源構成の60%以上を占めているんだ。どちらも新型コロナウイルスによる経済停滞から回復していて、石炭需要が増加しているわ。
60%以上も!それをいきなり石炭以外を燃料とする発電施設に切り替えられるわけはないよね。
そうなの。設備投資は生産設備も発電設備も、資金投入から効果が出るまで時間がかかるもの。
うーん、COP26の成果文書で「石炭火力発電の削減」と言っても、実際に構造が変わるためには時間が必要そうだね。
社会の構造を変えるはなしだもの。中長期的な視点が必要よ。
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(文:犬塚 )
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中国やインドの、国内の電源構成に占める石炭火力発電の割合は何%以上?
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