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  • 第262回 ~バイオ燃料が温室効果ガスの削減に有効?~の巻
    (11/27 12:00)

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    第210回 ~天然ガスだけじゃない?ガス田から生産されるもの ~の巻(2022年11月9日)

    うさりん、随伴ガスって知ってる?

    原油を掘り出した際に一緒に出てくるガスのことでしょ?プロパンガスとかメタンガスとかいろいろな成分が混じっているんだよね?

    その通り!ではガス田で天然ガスと一緒に産出されるものがあることは知ってる?

    それは知らないなあ。何が一緒に生産されるの?

    ガス田によって違いがあるのだけど、千葉県にある南関東ガス田からはヨウ素が一緒に産出されることで有名ね。

    そうなんだ。ヨウ素って消毒薬に使われていることは知っているけど、ほかにも用途があるのかな。

    ヨウ素は実はとても大切な資源よ。消毒薬に使われるだけでなく、液晶テレビやスマートフォンの偏光フィルム、レーザー光線や合成化学触媒など、医薬品からハイテク素材まで幅広い分野で使われているわ。それに人間の体にとっても、欠かせない栄養分なのよ。

    重要な資源なんだね。

    ヨウ素の重要性が分かったところで強調したいのは、日本が世界有数のヨウ素の生産地であることね。なんと日本はヨウ素の生産量が世界2位なの。そして日本の生産量のうち、約8割が南関東ガス田で生産されているわ。

    そんなに!?なんでそんなにたくさんあるの?

    日本は資源に乏しい国っていうイメージが強いから、不思議に思うのも理解できるわ。でもちゃんと理由があるのよ。ヨウ素は主に海藻などに含まれているから海水から抽出することができるけれど、それでは濃度が低くて商業生産には向かないの。一方、南関東ガス田は水溶性のガス田で、太古の海水に天然ガスが含まれているわ。そしてこの海水には、大昔に自生していた大量の海藻から溶け出したヨウ素が濃縮されているのよ。他の水溶性ガス田は必ずしもヨウ素が産出されるわけではないわ。

    南関東ガス田は世界でも珍しい特徴があるんだね。ヨウ素の他にガス田で生産されるものってあるの?

    米国とカタール、ロシアなどのガス田ではヘリウムが産出されるわね。ヘリウムは大気中の含有率が0.0005%しかなく、地中から採掘して生産しているわ。一部のガス田ではメタンガスとともにヘリウムも採掘していることになるね。ちなみに米国のシェアが約5割よ。

    ヨウ素とはまた全然異なるものが産出されるんだね。他にもどんな種類の物質が産出されるか気になってきたな!

    もちろんまだまだ他にも例があるわ。一度自分で調べてみたら?

    手始めに日本のガス田のことをもっと調べてみるよ!

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    (文:朝比奈 )
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