第216回 ~エネルギー高が家計を直撃 ~の巻(2023年2月8日)
どうしたの。浮かない顔して。
懐具合が寒くてね。毎月の電気代、ガス代上昇で我が家のエネルギーコストが去年よりだいぶ増えているんだ。
ロシアのウクライナ侵攻などで原油、液化天然ガス(LNG)の価格が上昇した影響だね。日本はエネルギーの輸入国だから、海外の相場が上がると、後追いで国内の小売価格が上昇し、家計の負担が増すんだ。
エネルギーの輸入国ということは、1年前より為替がドル高・円安になっているのも痛手になるよね。円安の分、円建てのエネルギーコストがさらに上昇してしまう。
そうだね。総務省家計調査によると、2人以上の世帯に占める2022年1~11月の月平均エネルギー出費は電気が前年同期比22.5%増の12,693円、都市ガスが同17.5%増の3,418円、プロパンガスが同3.6%増の1,782円、灯油が同23%増の1,233円になっている。
軒並み上昇しているんだねえ。家庭のエネルギーコストという意味では、光熱費以外にガソリンもあるよね。
ガソリンも5,695円と前年同期比で17.2%増えているんだ。このため光熱費とガソリンを合わせた家計負担は、各家庭で使うガスが都市ガスか、プロパンガスにもよるけど、ここ1年で2割近く増加したと見込まれている。
そりゃ僕の懐も寒くなる訳だ。でも『 やさしいエネルギー講座第191回』で習ったとおり、ガソリン、灯油は政府が補助金を出して、価格を抑えているんだよね。
うん。仮に補助金がなければ、家計のガソリン、灯油コスト負担はさらに膨らんでいた可能性が高い。ちなみに政府は1月から電気、ガス代の高騰を抑えるため『電気・ガス価格激変緩和対策事業』も始めているよ。
食品とか諸々の物価が上がっているなかではありがたいね。でも最近は大手電力会社が電気料金をさらに引き上げるとニュースになっているよ。
せっかく補助金が出ても電力料金が増えれば、家計の軽減効果が薄れてしまうかもしれないね。当面は家計の引締めが必要かもね。
これ以上のエネルギーコスト上昇はぼくのお小遣い減額につながっちゃう…トホホ。
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(文:西江 )
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