記者の眼記者の眼

第270回 (2024年11月6日)

 ここ数年、テレビ離れが急速に進んでいる。友人や同僚など、自分の周りでテレビを見ていない人が増えている。特に若い世代にはテレビを持っていない人すらいる。気づけば私自身、テレビ画面で地上波の番組を観ることがほとんどなくなっている。思い返せば56年前までは、家に帰ると同時にテレビをつけるのがルーティンだった。

 

 近年、ソーシャルメディアやインターネットメディアの普及により、テレビ以外で情報を受け取れるようになってきた。時にはテレビよりも情報伝達が早く、人々のリアルな反応に触れることができ、私たちの選択肢が増えている。一方で、情報の信憑性については、受け取る側が精査する必要があるとも感じる。

 

 少し前まで、テレビが言っていることは絶対で間違いないと思っていた。それは私だけだろうか?新しいメディアの普及で様々な情報が目に飛び込んでくるなかで、私自身が地上波の報道番組の内容に疑問を抱きながら見ていることに気づいた。溢れる情報の中から、質の高いものを取捨選択する時代なのだ。テレビ局が伝えたいものではなく、自分から情報にアクセスするように変わってきている。

 

 私が記者を務めるリムも、エネルギー情報を発信するメディアだ。入社した時、「リムは取引価格の透明性確保のため、中立、公平な立場でいなければならない」と聞いた。正しい情報を読者に伝えられるよう、これからも経営理念を守り、日々取材していきたいと思う。

 

   

(林)

 

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